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私はとあるスーパーというかデパートというかショッピングモールというか

そういうところで働いています。

日頃は夕方頃から出社して夜更けに帰るというのが多いのですが

今日は事情があって、昼過ぎ頃から働いていました。

私の働いてる部署が水産物関係を扱うところで

その日、私は商品を発泡スチロールやプラスチックのトレーに入れて

それをとある機械を使い、ビニール包装する作業をしていたのですが

そのときはタコを商品化する作業を行っていたのですよ。

なんてことない小さなタコです。

そのタコは生きていて、必死に私に引き剥がされまいと抵抗していたのです。

そしてそのタコを引き剥がして、所定のトレーに収めたときに

そのタコの足が私のビニール製の手袋をつけた指に絡み付いてきたのですよ。

その絡みつく強さが、何か赤子が指を握ってくるような感覚を覚え

少し動揺しました。

このタコも必死に生きようとしている。

しかし私はそのタコを商品として売り払い、後にお買い上げいただいたお客様の手によって

殺されて食べられてしまう。

そう思うと、目頭が熱くなる感覚を覚えました。

わかってはいました、それが生きるということだと。

生きるということの意味と。

でも、やはりそういう場面に間接的にでも立ち会うと、少し躊躇してしまうところはあります。

それでもこれが私は仕事なので

指に絡みつき、必死に抵抗するタコを足を外し、トレーに入れてそのタコを売り払いました。

その日はちゃんとそのタコが売れていて、ホッとしている反面

何か物悲しいものを覚えました。


 

私の行ったことは無慈悲かもしれない。残酷かもしれない。心無いことかもしれない。

でも本当に心無いことは、そういうことを知らずに生きることだと思う。

そしてそういった場面を見たくないと言って、遠ざけることは

卑怯なことだと思う。

命のやり取りを知らずに、ただそこにある物言わぬ塊を

それが当然であると受け止めることも問題だと思う。

ただ、それは「仕方の無いこと」だとも思う。

それが今の常世なのだから。



説教臭いとは思いますが、言わせてほしい。

汚いもの、醜いもの、見たくないものから目を背けないでほしい。

でも無理に受け止めなくてもいいと思う。

ただ「そういうものもある」というのを知っておいてほしい。

それを知っているだけで、綺麗なものや美しいものを見たときの感動が

より大きくなるから。



綺麗なものや美しいものだけを見続けていても

それは「当たり前」のものになってしまうから。


 
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